転職活動をしていると必ずと言っていいほど「非公開求人」という言葉を聞くと思います。
これは文字通り一般には公開されていない求人のことですが、何で非公開なのかご存知でしょうか?
非公開求人が公開されていない理由
求人が公開されない理由は一種類だけではありません。状況に応じて様々な理由で公開されていないのですが、その理由には主に以下のようなものがあります。
業務内容の機密度が高い場合
人材を募集している企業がまだ対外的に告知していない新規事業の人材を募集する場合、その求人広告を大々的に出すと新規事業のことが間接的に盛れてしますことにもなりかねません。
私も今の会社がこれに当たり、何と入社するまでは何の商品を扱うのかさえ知らされなかったのですが(エージェントも知らなかったと言っていました)、新規事業の人材を募集する時にこのように求人を非公開にして厳重に情報を管理する会社はよくあります。
新規事業でなくても、求人情報が競合他社に漏れるのを嫌がって公開しないこともあるので、ひとくちに機密度の高い求人といってもその種類にもいろいろなものがあります。
人材紹介会社の秘蔵求人を他社に取られたくない場合
人材紹介会社は、企業の採用活動を代行し、その成果報酬を料金として企業から受けとる仕組みです。つまり、他の人材紹介会社はみんなライバル。もしせっかく企業から依頼された求人が他の人材紹介会社に漏れてしまえば、その会社に自分たちの仕事と報酬を取られてしまうことにもなりかねません。
そんな状況を避けるため、人材紹介会社は自分たちの持っている求人を公開したがらないのですね。
特に企業が決まった募集要項を指定していない場合
これはそんなに多くないですが、企業が「いい人材がいれば紹介してもらいたい時」も非公開求人に該当すると思います。どのポジションにつけるかは採用してから決めるので、まずはいい人材を紹介してもらいたいという場合ですね。
私の印象では、この募集方法は比較的小さな会社やベンチャー企業で多い気がします。決まった募集要項がない分、自分を売り込むチャンスですよ。もしこういう企業をエージェントから紹介されたら思う存分自分を売り込みましょう。
求人自体は公開されていても、会社名が非公開な理由
非公開求人には、会員登録や応募後に初めて会社名が公開されるものもあります。これも秘蔵求人が他社に取られないようにするのと同じで、企業名を公開することで自分たちの利益や機会を損失しないようにするために会社名だけ非公開にしているのですね。
この場合、会社名以外の募集要項は閲覧できることが多いです。
じゃあ公開求人って何なの?
さて、こんなに公開したくない理由が満載なら、世の中に溢れている公開求人とは一体何なのでしょうか?
これにもいくつかカラクリがあります。
企業が特定の人材紹介会社だけでなく広く募集をかけたい場合
人材紹介会社は優秀なヘッドハンターが揃った採用のプロ集団ではありますが、転職希望者が全員転職支援サービスを使っているわけではありません。転職支援サービスなんて何だかわからないものが間に入ると面倒だとか自分は企業に直接応募したいといった理由で企業に直接応募する人も一定数います(私も最初はそうでした)。
いろんな人材を見てみたいという余裕のある企業は、人材紹介会社からの紹介だけに偏らない幅広い人材に会ってみたい時に公募という形で募集をかけるのですね。これはいわゆる転職サイトの公開求人や企業が自社のホームページに直接掲載している求人情報です。
転職サービス提供者が多くの転職希望者を惹き付けたい場合
公開求人を公開するもう一つの大きな理由がこれです。
転職サービス提供者はなるべく多くの転職希望者に登録してほしいわけですよね。そして、転職希望者が転職サービスや転職支援サービスに登録する際に一つの大きな決め手となるのが魅力的な求人情報をもっているかどうかです。
そんな時、魅力的な求人を公開しておけばより多くの人がサービスに登録してくれますし、転職希望者は魅力のある求人に応募できるのでウィンウィンになるわけですね。
もちろん公募している求人が秘蔵の非公開求人と比べて劣るとか非公開求人に応募した方がいいということは特にないので、いい求人を見つけたらまずはその求人を提供しているサービスに登録するのが転職成功への第一歩ですよ。
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