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TOEIC対策 英語豆知識

TOEICで時間配分を制するものはスコアを制す?!

投稿日:2018年8月7日 更新日:

TOEICは大きく分けてリスニング(L)とリーディング(R)のセクションに分かれていて、リーディングのセクションは最後まで設問ごとの決まった時間などは一切ないので、自分で時間配分を管理する必要があります。

TOEICの時間配分は非常に厳しく、知らないと英語上級者であっても配分を間違えて思った点数が取れないことにもなりかねませんが、逆に言うと時間配分さえしっかりしていれば最高のパフォーマンスが出せるので、しっかり対策していきましょう。

 

TOEICでみんな一番苦戦するのは時間配分

TOEICを受けたことがある人はわかると思いますが、TOEICはとにかく時間との戦いです。思ったように力が発揮できなかった、低い点数になってしまったという人の大多数が、時間がなかったために失敗しています。

ということは、逆に考えれば時間配分さえしっかりできれば落ち着いて自分の最大の力が出し切れるということでもあるのです。

今回はTOEICの時間配分を徹底的に分析していきますので、これからTOEICを受ける人は是非参考にしてください。

 

TOEICの構成:Part 1〜4はリスニング

TOEICはPart 1~7まであり、Part 1~4まではリスニング(45分)、Part 5~7がリーディング(75分)となります。問題はそれぞれ100問で合計200問です。

リスニングは放送に合わせて進んでいく形で自分自身で時間を管理する必要はないので詳細は飛ばしますが、問題はリーディング。短文問題から長文問題まであり、合計100問をたったの75分で解くことになるので、単純計算しても1問あたりの時間は45秒だけということになります。

TOEIC全体の構成は以下の通りで、試験はいつも13時(お昼の1時)に開始して15時(お昼の3時)に終了する構成になっています。設問あたりの時間配分と同時に、何時何分から何分までどのパートを解くか頭に入れておくと当日焦らず受験できます。

TOEICリーディング部分の構成とおすすめ時間配分(横スクロール可)
パート 内容 おすすめ時間配分

試験中の時間
Part 1-4 リスニング 45分

 

 

13:00-13:45
Part 5 短文穴埋め問題(30問) 15分(1問30秒)

 

 

13:45-14:00
Part 6 長文穴埋め問題(16問) 10分(1問約37秒)

 

14:00-14:10
Part 7 ・長文x1(29問)
・長文x複数(25問)
50分

 

 

 

Part 7-1、7-2:17分
(1問35秒)
14:10-15:00
Part 7-3:10分
(1問1分)
Part 7-4:23分
(1問1分30秒)

リーディング部分の時間配分を詳しく説明しますので、ひとつひとつ見て行きましょう。

 

Part 5の時間配分方法

このパートでは1~2行の短文の中に一か所空欄があり、そこに入る正しい単語を4つの選択肢から選ぶ問題です。1つの分につき1つの単語を選ぶようになっていますが、全部で30問あるので30個の文章を読むことになります。ここでは1問につき30秒くらいで解くことをおすすめします。ボーナス問題が多いので、点数が高い人はそんなにかかりません。

サンプル問題はこちらの公式サイトにあります。

http://www.iibc-global.org/toeic/test/lr/about/format/sample05.html

Part 5はまだまだ序盤なので1問あたり最大30秒くらいで解くようにしましょう。1行の分を読んで更に選択肢から正しい答えを選び、解答用紙にマークするまでを含めて30秒なのでそんなにのんびりする時間はありません。

Part 5解き方のコツ

Part 5は、大きく分けて(1)過去形、現在形などの選択肢から正しい形の動詞を選ぶ問題と、(2)異なる意味を持つ複数の単語からその文章に最適な意味のものを選ぶ問題の2種類に分けられます。

(1)の場合、単純に正しい活用形のものを選ぶだけなので、問題文を全て読む必要すらありません。例えば、私が即席で作った以下の例をご覧ください。

No. 101: When he heard somebody call him from behind, he turned back with a  _____ look.

  1. surprise
  2. surprised
  3. surprising
  4. surprisal

「彼は誰かが後ろから自分を呼ぶのを聞いて驚いた顔で振り返った」という意味の文ですが、文を全て読むまでもなく “with a surprised look” というのは surprised 以外に有り得ないので、一瞬でBをマークして先に進みましょう。この種の問題はボーナス問題くらいな感覚で解くべきで、ここで20秒や30秒使うのは無駄でしかありません。ここで答えがBであることが一瞬で分からない人はもう少し英語の基本を強化するといいでしょう。一瞬で分からなければどんなに時間を使っても分からないはずなので(時間をかけて昔勉強した文法を思い出すこともあるかもしれませんが)、そういう問題にぶつかった場合は潔く諦めて適当な選択肢をマークして次に行くことも大事です。

(2)の場合、活用形は合っていても選択を間違うと意味としておかしいという問題です。例えば以下のような問題です。

No. 102: Hyperventilation sometimes _____ cerebral hypoxia, which can cause a serious damage to the brain.

  1. produces
  2. reduces
  3. induces
  4. deduces

ちょい難しいかもしれませんが、「過呼吸は時として脳に重大な障害をもたらす低酸素脳症を引き起こすことがある」という意味の文章で(適当に自作したので意味は深く考えないでください)、ここもやはりCの「引き起こす、誘発する」を意味する induce(s) 以外だと意味がおかしくなってしまいます。豆知識ですが、hypoxia という単語も難しいですが接頭辞や接尾辞の語源を知っていると知らない単語でも簡単にわかったりします。hypo- は「〜下の、〜以下の」という意味で何かに達していない状態や下の方にあること、 -oxia は「酸素」です。酸素が足りてないってことですね。このタイプの問題は選択肢の単語の意味が分からないと解きようがないので、10秒考えて分からなければ次に行ってください。

先ほど上の方でリンクを張った公式サンプル問題の場合、102と105以外は一瞬で解けるタイプの問題です。これだと思ったら迷わず一瞬でマークして次に行きましょう。後の長文問題の方が厄介なので、そこに余力を残すことをおすすめします。

 

Part 6の時間配分方法

Part 6は、Part 5の文章が長い版です。1段落程度の文章を読んで、ところどころに空いている穴を埋める問題です。Part 5にプラスで文脈を把握する力も必要になってくるので、Part 5より少し難しめです。だいたい4種類の文章があり、それぞれに4問あるので合計16問という構成になっています。ここは文脈把握があるのでPart 5より少し時間を長めにとって、1問あたり37〜38秒、1つの文章あたり2.5分を目安にするといいでしょう。

こちらも公式サイトにサンプルがあるのでご覧ください。

http://www.iibc-global.org/toeic/test/lr/about/format/sample06.html

 

Part 6解き方のコツ

公式サイトから1問お借りすると、Part 6はこんな感じです。

131〜133はPart 5と似た文法問題ですが、134だけは前の文章のピリオドの後が空欄になっています。ここには単語ではなく文章が入る形になっています。最初の3問は一瞬で解けるボーナスタイプの問題ですが、ここだけは文脈を把握する必要があります。その前の文で「あらゆるレベルの従業員が交流することで全体のレベルを底上げすること」「このため経験豊富なプロジェクトリーダーがとりわけ求められていること」(ざっくり翻訳)が述べられているので、134に入るのはそれに続いても不自然ではない文章になります。

公式サイトの選択肢では以下のようになっており、これを見ると正解はBであることがわかります。

  1. オンサイトスタッフミーティングで企画の詳細を説明させてください
  2. 是非参加のご検討をお願いいたします
  3. 本日のセッションは月曜に延期となります
  4. これはそのような一連の講義の初回となります

どう考えてもCではないですし、Dも変です。Aも一瞬迷いますが、まだ参加するかどうかも分からない相手がすでにスタッフミーティングに参加することになっているのもおかしいので、残ったBが文章的にも自然で正解というわけです。

一瞬で分かる問題は一瞬で、文脈把握が必要な場所は前後の文を読むようにしましょう。ただし、結局全部の文章を読んだ方が結果早い場合もあり、これはもう経験でどちらか判断するしかありません。最初部分的に読んで、後から結局全部読んだ方が早かったと分かった場合、読み直しても時間に余裕があるくらいの気持ちで臨みましょう。

 

Part 7の時間配分方法

Part 7は一番読む量も多く厄介な問題です。いくら上級者になっても、めちゃめちゃ短時間にこの量を読んで問題に答えさせられるプレッシャーは好きになれません(笑)。

Part 7だけでも3部構成になっているので、それぞれの構成と時間配分を出してみました。

問題の種類 セット数 設問数 時間配分
(1)1種類の文を読む(Part 7-1、7-2) 10 29問 17分(1問あたり約35秒)
(2)2種類の文を読む(メールと広告など)(Part 7-3) 2 10問 10分(1問あたり1分)
(2)3種類の文を読む(メールと広告と表など)(Part 7-4) 3 15問 23分(1問あたり1分30秒)

(1)の問題は、1つの段落を読むPart 6と似ていますが、問題は穴埋めではなく文章の内容を説明している正しい選択肢を選ぶ内容となっていてより読解力が求められます。ここでもなるべく時間は節約したいので、全体をざっくり読んで1つの設問は35秒くらいで解くことを目標にしましょう。

(2)の問題はメールと広告など、2種類の文章を読む問題で、2種類の文章は何かしら関連する内容になっています(ネット広告と発注メールなど)。これに対して設問があり、「メールを書いた人は何をしたいのか」といった問題に答えさせられることになります。(1)がより複雑になった感じですね。この2種類の文章を1セットとすると、全部で2セット、合計で4種類の文章を読むことになります。1つの設問につき1分くらいで解くのを目安にしましょう。

(3)は(2)が更に複雑になったもので、今度は3種類もの文章を読むことになります。これが3セットもあり、もうかなり集中力が消耗しているので一番辛い問題です。ここは複雑なこともあり1問あたり1分30秒くらいかけて解くようにしましょう。

こうすれば、最後に30秒見直しの時間が残ります。

かなりボリュームがあるのでサンプルの掲載は割愛しますが、公式サイトにサンプルがあるので参考になさってください。

http://www.iibc-global.org/toeic/test/lr/about/format/sample07_01.html

 

TOEICで時間配分をしっかりするための持ち物

ここまででお分かりの通り、TOEICは秒単位で時間との戦いです。テストには、必ず秒まで分かる腕時計を持って行きましょう。秒針が付いておらず秒単位で時間が分からないアナログ時計はおすすめできません。会場に秒針付きの時計があるかもしれませんが、10秒ごとに首を上げて見るのはかなり面倒だしそれだけで時間をロスすることにもなります。できれば、腕から外して机に立てることができるタイプのものがあれば少し視線を上げるだけですぐ目に入るのでおすすめです。アラームは必ず切りましょう。

スマホは電源を切った状態でカバンなどにしまわないといけないので当然時計代わりに使うことも禁止です。

 

まとめ:各パートの時間配分おさらい

さて、ここまで各パートごとの時間配分を説明しましたが、秒単位で記載しているのでもしかしたら当日は焦ってパートごとの時間配分なんて覚えられないかもしれません。その場合、簡単に以下のように覚えていきましょう。

  • Part 5は14:00まで
  • Part 6は14:10まで
  • Part 7は15:00まで

とにかくPart 5は14時までには終わらせる!Part 6はそこから10分、そしてPart 7で全力を使い切る。最低限これだけでも覚えておけば違うと思います。

TOEICは2時間もの間集中力をフルに働かせなければならないのでかなり過酷な試験ですが、時間配分を意識すれば本来の力を出し切れるはずです。次回配分を誤ったせいで本来の点数が取れなかったということがないよう、万全の準備をしてくださいね。

なお、管理人は現在TOEIC970点ですが、実はその点数を取った時諸事情により900点以上さえ取れれば何でも良かったので、寝不足だったこともあり最後の方5分くらい時間と問題を余らせて寝てしまいました。今となってはあの時寝なければ満点だったかもなあ・・・と若干後悔していますが、言い換えればTOEICは慣れればそのくらい余裕も出るということですね。TOEICの点数を上げるためだけの勉強は正直おすすめしませんが、形式と時間配分さえ頭に叩き込めば時間に追われていい結果が出ないということは確実に避けられるので、みなさんも少しでも高い点数が取れるようしっかり対策してください。

なお、このサイトでは各種TOEIC対策教材や24時間オンラインで気軽に自分の英語レベルをチェックできるテストをご紹介しているので、是非覗いてみてください。

 

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