自分の英語を録音してみたことありますか?自分の声、しかも母国語ではない言葉を話すところを録音するのはかなり恥ずかしいので滅多にしないと思いますが、録音してみると自分の発音のクセがとてもよくわかります。
実は、最近私自身もお世話になった海外のパートナーに英語でビデオメッセージを作成する機会があったのですが、その時自分の発音を客観的に聞いてみてイントネーションやテンポにクセがあることがわかってかなりショックを受けました。
もちろんネイティブとは言わないにしても、自分の発音には変なクセはないと思っていたのでこれは大変だと思い早速改善に乗り出すことにしました。
今回は、TOEIC970点、ビジネスで毎日英語を話している私が改善に使おうと思うツールをご紹介しますので、参考にしてみてください。
自分の英語を録音すると分かること
人間は、話をする時どうしても話の内容に神経が集中してしまうので、なかなか発音に全神経を集中することはできません。もちろん、ネイティブなら発音に集中しなくても自動的に自然な発音ができるので問題ないのですが、非ネイティブは話すことに集中すると発音の悪いクセが出てきがちになってしまいます。
そして、自分は話すことに神経を集中しているので、なかなか今自分がどんなクセのある発音をしているのか客観的に把握するのは難しいもの。そんな時、自分の英語を録音して後から客観的に聞いてみると以下のようないろんなことが分かります。
- 単語単語の発音のクセ(LとRの区別ができていない、不要な母音が入っている、カタカナ発音になっているなど)
- テンポのクセ(英語として自然な抑揚ではなく日本語の抑揚が出ている)
- イントネーションのクセ(日本語特有のイントネーションがそのまま英語に出てしまっている、不自然な場所で高低差を付けるなど)
- 速さのクセ(速すぎる、遅すぎるなど)
そもそもまだLとRの音も区別できていないというレベル人は録音しても間違っているかどうかも分からないわけですが、少なくとも自分が訛っていることはわかるはずなので、どんなレベルの人であっても録音してみることは自分の発音を意識するという意味でおすすめです。まだやっていない人は是非やってみてください。
では、私が実際自分の発音改善に使い始めた方法を見てみましょう。
とにかく録音しまくる。方法は何でもいい(中〜上級者向け)
私が一番使おうと思っているのはコレです。スマホのアプリやボイスレコーダーなどでとにかく自分の英語を録音しまくり、それを聞いておかしなところを直し、再度録音・・・これを繰り返すのです。
この方法は、まだどんな発音が正しいのかも分からない初心者にはあまり向かないかもしれません。自分が訛っていることに気付くことはできてもどう直していいか分からないので、下手に直すと間違った発音になる可能性もあるからです。最低でもある程度正しい発音が分かる中級か、上級者向けです。
でも、録音って言っても何を録音するの・・・?思いついたことをただ言うだけじゃ自分が発音しやすい言葉に偏るしあんまり意味なくない?という場合、以下の場面で録音してみましょう。
普段自分が使う英語を録音する
これは普段英語を使う人限定ですが、仕事や日常生活で使う英語を録音するのです。普段話す英語を録音するのが自分の普段の発音のクセがわかりやすいので、これができればベストです。
新聞、Webなどの英語をそのまま朗読して録音する
ネットが使える人なら英語のニュースやブログは簡単に検索できるはずなので、何でもいいので見つけて朗読しましょう。会話ではないので自分の本当のクセは出づらいですが、それでもそれを録音して聞けばかなり課題は見えてくるはずです。
スピーチの練習をする
何か自分で原稿を書いて、スピーチする練習をします。会話はある程度自然にできていても、朗読やスピーチとなると普段とは違うイントネーションのクセが出てくる場合もあるので、会話の録音と併用するのがおすすめです。
私の場合も、普段の会話を録音しても違和感がないのにスピーチ(ビデオメッセージ)を録音したことでクセが露見したので、やはり普段の会話とは違う話し方を訓練する必要もあるなと感じました。最初からある英文をただ朗読するよりも、自分で考えて話す必要があるスピーチの方が話すことに集中する分クセは出やすい(=クセの把握におすすめ)です。
ロールプレイングをする
映画でも英語の教本でも何でもいいので、会話の台本を手に入れて(または自分で作成して)自分が登場人物の一人になりきり、その人物のつもりになって話した英語を録音します。
会話に違い練習ができるので、普段の会話で出る自分のクセを把握することができます。
Hi Native を使う
以前英語添削サービスの記事でも書きましたが、世の中にはネイティブが無料であなたの英語を添削してくれるアプリがあります。HiNativeはソーシャル言語学習(私が勝手に作った言葉ですが)のようなジャンルで、あなたが英語などに関する質問や自分の録音した英語を投稿すると、世界中のネイティブがすぐに直してくれるという夢のようなサービスなのです。しかも無料というから泣けます!!
HiNativeには有料のHiNative Trekというサービスもありますが、無料版のHiNativeは一般のネイティブ(素人)があなたの英語を直してくれるアプリです。
有料版はもちろんプロが解説付きで添削してくれますし、毎日課題を送ってくれるのでよりモチベーションをキープしやすいですが、発音はネイティブなら誰でもバッチリなはずなので、無料版でも十分役に立ちますよ。答えてくれる速さは本当に秀逸で、質問や録音を投稿するとものの数分で返事が来て感動します。独学派にはこれ以上ないサービスなのではないでしょうか。
Weblioスピーキングテストを使う
オンライン辞書で有名なWeblioですが、無料で発音チェッカーを提供しているようです。マイクさえ使えればすぐにできるのでやってみてはいかがでしょうか?3通りの英語を音読して、あなたの発音がどの程度正確かをその場で診断してくれます。
私もやってみましたが、採点は甘めでした。最初は100点。
次にものすごく訛った英語(いわゆるカタカナ発音)でやってみたところ、今度は55.33点でした。私からすると10点の発音ですが、それでも55点なので採点はちょっと甘めなのではないかと思います。
アルクヒアリングマラソンで耳を鍛え直す
いや、大真面目にです(笑)。今、ヒアリングマラソンを最初からしっかりやってもう一度耳を鍛え直そうかと思っています。正直TOEIC970点でネイティブと対等に話すレベルになってまで英語教材を使うのは変なプライドが邪魔して抵抗があったんですが(笑)、1000時間ヒアリングマラソンって私のレベルからしても本当によくできた教材で、難易度も手応えも十分なので上級者でも楽しめる作りになっていますからね。
これは発音を直すというよりリスニング力を叩き直すことで改めて正しい音をインプットするという方法ですが、多分効果はあるのではないかと思っています。
普段私が仕事で英語を使う時、相手はほぼ全員英語ネイティブなんですが、仕事で話す内容はある程度決まっています。でも、アルクのヒアリングマラソンならトピックの分野も話す人の国籍もバラバラなので、いろんなトピックの英語をいろんな発音で聞くことができ、普段とは違う刺激になることは間違いありません。
そうすると、仕事の時は発音うんぬんよりも内容が大事なのでスルーしてしまう英語の発音をきちんと言語として意識するようになり、発音も意識できるようになるのではないかという算段です。
英語圏に住んで毎日家でも街中でも英語のシャワーを浴びているなら別ですが私はそうではないわけですから、ネイティブとの実力の差を埋めるためには努力あるのみだと思います。教材なんて・・・とか言ってる場合じゃありません。いいものは何でも使うべきです。
1000時間ヒアリングマラソンは中〜上級者(TOEIC550点以上)向けですが、もう少し低いレベルのものも出ているので初心者は試してみてください。
アルクのヒアリングマラソンについてはこちらで詳しくレビューしているので是非ご覧ください。
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