長年一緒に仕事をしたカナダの提携会社との提携解消の最後の引き継ぎの出張第3弾、今回で最終回です。第2弾の様子はこちらをご覧ください。第1弾はこちら。
最後の会議は早く終わり、2日確保していた日程のうち1日が丸々余ったので、その日は終日トロントを観光することができました。
これまで時差ボケで寝れなかった疲れがあるので、夜は比較的ゆっくり寝て10時すぎに出発します。
行き先はCasa Loma。昔偉い人?だかが住んでた場所らしいです。ざっくりですが。
ホテルを出ると、地下鉄に乗ってDupontという駅まで行きます。トロントはこれだけ何度も行っていながらほとんど公共の交通機関は使ったことがなく、今回が2度目です。都心からたった数駅ですが、閑静な住宅街という感じで何もありません。
しばらく歩くとCasa Lomaが見えてきました。途中でリスを見かけました。遠すぎて写真はきれいに撮れませんでしたが。
Casa Lomaの外観。
Casa Lomaが何なのかトロント出身の同僚に聞いても誰も知らないようでしたが、今Wikipediaで調べたら1900年代初頭の富豪の家だったらしいです。Lomaというのは高台のことで、Casa Loma の別名は Hill House(丘の家)というらしいです。そのまんまですね。
入り口はこんな感じ。
入場料を払って中に入ります。クリスマスシーズンのためか、平日ど真ん中にも関わらずけっこうな混雑ぶりでした。北米は博物館の入場料もちゃんとクレジットカードが使えます。私は海外出張では現金は持ち歩かないのでカードでサクッとお支払い。
入ると、中もしっかりクリスマスデコレーションされています。
中庭の様子。とてもきれい。少し雪が積もっていて風情があります。夜はイルミネーションがきれいなんだろうなあ。
屋敷の中は豪華絢爛です。こんな部屋がたくさんあり、おまけに塔もいくつもありました。
こんな部屋こんなにたくさん必要だったんだろうか・・・。
居住区域もちゃんとありました。
あと、この時はクリスマスシーズンだったからか、特別イベントでくるみ割り人形をモチーフにしたエアリアルダンスのショー(ロープにぶら下がりながら空中に浮くように踊るパフォーマンス)も1時間ごとにあり、とても楽しかったです。
Casa Lomaを満喫したら、市街地のクリスマスマーケットへ。
この時期は、セントローレンスマーケットの近くでクリスマスマーケットをやっているのだそうで、とってもきれいだから是非行くよう提携会社に勧められていたのです。
再度地下鉄に乗って、まずは腹ごしらえとお土産調達のためセントローレンスマーケットに向かいます。
カナダに出張に行く時は、毎回必ずスモークサーモンを買うことにしているので、今回も大量のシャケをゲットするというミッションをクリアしなければなりません。
毎度おなじみ、セントローレンスマーケットに到着!
セントローレンスマーケットは上の写真の道路の向かい側(手前側)にももう一つ建物があってそこでも生鮮食品の市場があるのですが、少し前から残念ながら改築工事中で現在は跡形もなくなっています。
↓工事現場の仕切り。この向こうは更地になっています。
新しくなったら1階はマーケットとイベントホール、2階は接客施設と法律事務所などなど、どんな出来栄えになるのか書かれた説明が貼ってありました。
説明はけっこうしっかり見ましたが、いつできるのかは書いていなかったように思います。Wikipediaで調べたら完成は2022年春だそうです。まだまだ先ですね。
セントローレンスマーケットの中は平日なので相変わらず閑散としていました。中の様子は前にもブログで書いているのでそちらの記事をご覧くださいね。ちなみに、セントローレンスマーケットではショッピングツアーなどもやっているようなので、行く予定のある人はトリップアドバイザーで情報を調べてみてください。
マーケットの中に入ると、まずは腹ごしらえ。この時は午後4時くらいでしたが、朝ご飯に前日の残りのピザを食べて以来何も食べていなかったので、空腹は感じませんでしたがとりあえず何か食べることにしました。
そこで、肉厚のハムがたっぷり入ったバーガーをご注文。
一口食べると、途端に力がみなぎります。
空腹は感じていませんでしたが、自分で感じる以上に体は参っていたようです。そこそこの大きさのバーガーでしたが、1つでは足りないくらいあっという間にペロッと食べてしまいました。
そして、恒例のシャケもげっと。
この時点で5時前くらいですが、まだ外は暗くなり切ってはいないので、少し時間をつぶします。
クリスマスマーケットは暗くなってからの方がイルミネーションが圧倒的にきれいなので、暗くなるまで待ってセントローレンスマーケットを出発しました。
少し歩くと、ほどなくしてクリスマスマーケットに到着!
着くなりイルミネーションがとってもきれい。まだ少しだけ明るいですね。
これこれ。このために私は今日1日日が暮れるのを待っていたのです。
・・・と、ここで1本のメールが。
提携会社の社長Bからでした。この日、私が1日観光を終えたらどっか食事に行こうと約束していたのです。私はクリスマスマーケットを見終えたら連絡しようと思っていたのですが、先に向こうから連絡が来ました。
しかし、その内容が・・・。
B「左紗、観光楽しんでる?連絡が来なかったから僕はこれから街から出るけど、残りの時間も楽しんでね!」
うぉ、おおおーーーーーーい!!!!!
今日一緒に食事行くって行ってたじゃん!!連絡来なかったから街出るって、まだ5時やで?!じゃあ何時に何て連絡すればよかったん?!
慌ててその旨を返事する私。返ってきた返事がこれ。
B「え、そうなんだ・・・。ごめん、忙しいと思って僕も連絡してなかったんだよね。ともあれもう街から出ちゃったから、会えなくて本当残念だったけどまたいつか必ず会おうね!」
・・・チーン
出張の最終日は夜通し語り合う恒例行事は??しかも今回最後だぜ???
一気に拍子抜け・・・。仕方なく、一番信頼できるもう一人の仲間Gに連絡します(前回のビデオメッセージで泣きそうになってた人)。
すると、「用事がありはするけど最後だし時間合わせるよ!夕食が終わったあたりで連絡ちょうだい!」とのこと!さすがG!!Gだけは絶対そう言ってくれると思った・・・。無理やりな気はして申し訳ないけど、付き合ってもらおう。
というわけで、気を取り直してクリスマスマーケット観光を続行。
メリーゴーラウンドなんかもありました。
お約束のクリスマスツリーも。
そして、しばらく歩いているととっても懐かしい匂いが。
こ、これはまさか・・・グリューヴァイン?!
なんと、ドイツのクリスマスマーケットでおなじみの飲み物、グリューヴァインの香りがしてくるではありませんか。ドイツ以外ではほとんどお目にかかったことがないので、意外すぎるサプライズに驚きつつ匂いのする方向に向かいます。
ここが匂いの元。
お店の人に「これってドイツのグリューヴァインみたいなスパイスが入った甘いやつですか?」と聞くと「そうですよ」と言うので、早速大きいのを買ってみました。
な・・・懐かしい・・・!匂いも味もそのまま。ドイツの味です。
ああ、もう・・・飲んだ瞬間一気に全ての疲れが吹き飛ぶ・・・!エリクサーだ・・・これは現代のエリクサーなんだ!!
それにしてもまさかこんなところでグリューヴァインをいただけるなんて本当に感動して、ドイツのことを思い出してちょっと泣きそうになりました。私は日本でも毎年自家製グリューヴァインを作ってるんですが、やっぱりクリスマスマーケットで飲むものは格別ですね。
ただ、9ドルもしました。ドイツならだいたい2ユーロ(260円くらい)やで・・・。
***
さて、体も温まったことだし、夜ご飯を食べにホテルの方面に戻ることにします。ホテルで一度お土産を置いて、レストランへ出発。
この日のご飯はお待ちかねのステーキです!ずっとパスタやピザだったので、ようやく本領を発揮する時が来ました(私にとってはステーキだけはどんなに疲れて食欲がなくても入るミラクルフード)。
この時は、比較的近場にあるKeg Mansionに行きました。The Kegっていうのはカナダの大手ステーキチェーンで、街中のいたるところにあるのですが、Mansionというのはその中でも少し特殊なようで、評価も高かったのでちょうどいいと思ってここにしました。
Mansion(屋敷)というだけあって豪華な建物でしたが、暗かったので写真を撮ることもなく中へ(撮らなかったことは後になって後悔)。
席に着くと、待ちきれずずぐさまでっかいステーキを注文!!
ドォーン!!
やっぱ北米はこれがないと始まらないよねぇ。
どうですか、この断面・・・。ああ、写真を見てるだけでもよだれが・・・。
肉はそこそこの大きさですが(12ozだっけな?)、ポテトの量もそんなにないので腹8分目って感じ。
フゥー。とりあえず満足。
外を眺めてゆっくりしていると、Gからメールが。
G「左紗、9時半くらいなら会えそうだけどどう?」
ひゃっほー!そう来なくっちゃ。ソッコーOKと返事をします。無事待ち合わせの約束をし、時間までもう少しまったりすることにしました。うーん、幸せ。
9時半になると、下の駐車場にGが現れます。車に乗ると、Gがおもむろに「Keg Mansionはどうだった?」と聞くので「とってもおいしかったよ」と答えると、Gは更に「なんか感じた?」と聞いてきます。
なんかかって何を・・・?
G「あ、ここ、呪われてるらしいんだけど知らなかった?有名だから左紗もそれで行ったのかと思ってたよ。よく2階の窓から女の人が覗いてるんだってさ(笑)」
えええ???私思いっきり2階の窓際に座ってましたがwwwww私はそういう現象とは全く縁がありませんが(というかそういう現象が私を避けているような?)、そんな場所ならせっかくだから写真を撮ればよかったです。
後でいろいろネットで調べたら、Keg Mansionではラップ音が聞こえたり、突然電気が消えたり、子供のお客さんがそこに住んでる子供と友達になって一緒に遊んだ話などいろいろ出てはきましたが、あんまり決定的なものはありませんでした。
ともあれ、2件目へ。2件目はいい感じの半屋外バーでした。
多分夏はこの屋根を取り払うんだろうなあ。
Gとは結局ここで夜中の2時半まで話し込んでしまいました(笑)。あの時ああだったよね、この時はこんなことがあって、その時Tってばあんなこと言ったよね・・・。
などなど、話は1晩語り明かしても全く尽きることはありません。だって5年分以上だもん。
そして、もうこうしてこのメンバーで苦楽を共にすることがないと思うと時々お互い涙目になったりしながら・・・。
国境も時差も文化も超えて、こうしていろんな国のメンバーが1つになって一緒に何かを作り上げるのは本当に素晴らしいことです。楽しいことばかりではないですが、だからこそこうして結束が生まれるのだと思います。今後同じメンバー、同じ会社で仕事をすることは恐らくありませんが、私は彼らとは永遠に仲間であり続けるでしょう。
G、長いこと付き合ってくれて本当にありがとう。ちょっと無理呼び出してごめんね。
そうしてGと別れて、ホテルに帰る頃にはうっすら雪景色でした。夜中なので人通りも少なく、まだ足跡も何も付いていません。
こうして、今回の出張は幕を閉じました。
もうこの仕事ではトロントに行くことがないと思うと悲しいけど、また必ず行きます。今度はみんなの友人として。
そして、帰りの飛行機でも雪の降り積もる北極圏の大地を見ながら日本に向かって飛んだのでした。
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