最低限の動詞を覚えて単語の羅列を卒業しよう
英語には現在使われているだけで25,000もの動詞があると言われていますが(出典:http://www.spanishdict.com/answers/191980/how-many-english-verbs-do-we-have)、一般的な英語情報サイトなどでは日常会話の大半をカバーするには最低限15〜20個の動詞を覚えればいいと紹介されていることが多いようです。
でも、単語の羅列が精一杯、もしくは本当に英語が苦手でそれすら危ういという人には動詞を20個使いこなすだけでも至難の技かもしれません。
そこで、今回は最低限覚えておけばかなりの範囲をカバーできる動詞を5個だけピックアップしました。Go、make、have、take、doの5個の動詞を覚えるだけで、日常会話はかなりカバーできてしまうのです!今回はそのテクニックを紹介するので、是非覚えて自分のものにしてみてください。
be動詞や give のようにここに掲載している動詞以上に使用頻度が高いものもありますが、ここではより汎用性の高い動詞を取り上げています。また、この記事の目的は、単語の羅列レベルの人が少しでも文章を組み立てられることであり正しい英語を覚えることではないので、無理やりな言い回しや不自然な表現を使っていますがご了承ください。そういう場合は正しい言い方も記載するようにしています。
1日の生活で使う表現を全部5種類の動詞で表してみる
例えば、あなたは1日の生活の中で何をするでしょうか?学生や社会人だった場合、以下のような行動が考えられると思います。今回の記事で紹介している5個の動詞を使えば、打ち消し線が引いてある表現以外は全て対応可能です。
起きる- 朝ごはんを作る(make breakfast)
- 朝ごはんを食べる(have breakfast/do breakfast)
- 学校・会社に行く(go to school/work)
- 仕事をする(do work)
- 授業に出る(take a class)
- 会議をする(do a meeting/have a meeting)
お昼ご飯を買う- クラスメイトや同僚と話す(have a chat with a classmate/colleague)
- 電話をする(have a call/make a call)
- 出張をする(make a trip)
- プレゼンをする(make a presentation)
- 家に帰る(go home)
- シャワーを浴びる(take a shower)
- 寝る(go to bed)
「起きる」は無理をすれば “go from bed” のような不自然な英語でも通じることは通じますが、無理やりすぎるのでここではカバー不可としました。「お昼ご飯を買う」も、さすがにここで紹介していない “buy” や “get” を使わないと表現するのは難しいのでここでは対応不可とします。
では、その他の例を一つ一つ見ていきましょう。
「行く、ある状態になる」の go
Goは「行く」という意味しかない印象が強いかもしれませんが、かなりいろんな場面で使うことができる動詞です。
go to〜(〜に行く)
これはさすがに説明不要だと思います。どこかに行く時はほとんど go to〜を使いますね。たまに、go〜のように to を付けない人がいますが、どこか特定の場所に行く場合に to がないのは誤りなので必ず付けましょう。過去のことを話す時は、go は不規則動詞なので went になります。どこかに行ってしまった状態の時は gone ですね。基本中の基本ですが、なかなかできない日本人が多いので覚えてしまってください。
- go to work
- go to London
- go to a party
「〜に行ったことがある」時には “I have gone to〜” ではなく”I have been to” になるのでご注意ください。Goneは人や季節が去ってしまった場合に使います。
go〜(〜の状態になる)
英語が苦手な人は聞いたことがなかったかもしれませんが、実は「おかしい状態になる」「怒った状態になる」のように何かの状態になる時も go を使うことができるんです。以下の例文をご覧ください。
- go mad(怒る)
- go crazy(おかしくなる)
- go old(年を取る)
- go dark(暗くなる※get dark の方が一般的)
〜is going(〜がなくなる、いなくなる)
これも「〜に行く」なんじゃじゃないの??と思うかもしれませんが、goingで終わる文章にすると何かがなくなってしまうことを表す文になります(その後に to や他の単語が続かないということです)。例を見てみましょう。
- She’s going(彼女は亡くなる)
- My memory is going(記憶がなくなる)
先ほど上で説明した gone はこれがもう起こってしまった後の状態ということになりますね(She is gone、my memory is gone)。
他にもいくつか用法はあるのですが、余計混乱しても困るのでここではこのくらいにしておきます。
「作る、できる」の make
Makeは本当に汎用性の高い動詞です。うまく工夫したりちょっと難しい単語と組み合わせればこれだけでも日常生活事足りるんじゃないかというくらいその用法はバリエーション豊富なので、この単語は必ず覚えましょう。
「作る」という意味ももちろんありますが、実際ネイティブはそれ以外の意味で使うことの方が圧倒的に多いのではないかと思います。
何かを作る
これは基本の使い方ですね。何かを作る時は基本的に何でも使えます。一般的には他の動詞を使う場合でも、make を使えばたいていの場合通じます。
- make breakfast(朝食を作る)
- make a website(ウェブサイトを作る)
何かをする、用意する
この使い方は本当に多彩で、実際に使用する場面も非常に多いのが特徴です。予約、約束、計画など、形がないものを準備する時にも「作る」という意味の make が使えるんですね。
- make a presentation(プレゼンテーションをする)
- make a plan(計画する)
- make a reservation(予約をする)
- make an appointment(人と会う約束をする)
- make a call(電話をする)
もし make が出てこなければ、全て do に置き換えてしまっても意味は通じます。
人に何かをさせる
人に何かをさせる時、自分が何かをさせられた時、何かが誰かに何かをする状況にさせる時(誰かがある状態になった時)に使える表現です。慣れないとなかなか使いこなせないかもしれませんが、例を見てみましょう。
- I’ll make him go to Osaka(彼を大阪に行かせる)
- What makes you think that way?(どうやったらそんな考えになるの?=何があなたにそんなふうに考えさせるの?)
- She made me prepare dinner(彼女に晩ご飯の準備をさせられた)
何かに成功する、間に合う
- I made it(自分はできた、やり遂げた)
- I made it home(家にたどり着けた)
その他に何かをする場合
Makeは他にも様々な場面で使うことができますが、変わった表現としては以下のようなものがあります。直訳すると「生活を作る」になりますが、お金を稼いで生活をしたり食べていくことを意味します。
- make a living(生活をする、食べていく)
「持っている、ある」の have
Haveはもっぱら「持っている」という意味だというイメージが強いかもしれませんが、それと並んで「ある、存在する」という意味で使うこともでき、その用法は非常に多彩です。
〜を持っている
これが一番基本の形ですね。多分皆さんも一番最初に “I have a pen” みたいな表現を習ったのではないかと思います。昔、リンゴとパイナップルを自分が持っているペンに刺している人もいましたね。
- I have a pen(私はペンを持っている)
- I have an apple(私はリンゴを持っている)
- I have a pineapple(私はパイナップルを持っている)
誰かに何かをさせる
Haveは人に何かをさせる時に使うこともできます。上述の make 似ていて同じように使えますが、 make の方がやや命令の度合いが強く、 have はやらせるという意味にも使えますが「やってもらう」という意味合いが強めになります。
- I’ll have him go to Osaka(彼を大阪に行かせる)
- I had him send a file(彼にファイルを送ってもらった)
- I had my next trip arranged(次の旅行を手配してもらった)
Haveの後に人(目的格)が来るとその人に何かをさせるという意味に、have の後に物事が来るとその物事に対して何かしてもらうという意味になります。最後の例では have a trip arranged なので「旅行を」手配してもらうという意味になりますね。
人やものがいる、ある
人やものがいる場合やある場合にも have を使うことができます。
- We have Josh to do the speech(スピーチをやってくれるJoshがいる=スピーチはジョッシュがやってくれる)
- I have a meeting(ミーティングがある)
- I have her back(彼女が戻ってきた)
- We have four seasons in Japan(日本には四季がある)
- They have a bus to the airport(空港域のバスがある)
3番目の例は、和訳は「戻ってきた」と過去形になっていますが、戻ってきた状態(back)の彼女(she/her)が今いるという意味合いの表現になるので現在形でOKです。
最後の例は they ってダレ?!と思うかもしれませんが、「バスがあるよ!」みたいなことを話す時漠然と「彼ら」(バス会社)という言い方をすることは多いです。
状態を表す
先ほどのいる・あるの例に似ていますが、何かの状態を述べる時にも have は使えます。
- have a bad weather(天気が悪い)
- We have the necessary equipment in place(準備できている必要な設備を持っている=必要な設備は整っている)
上の例はそんなに難しくないので使ってみましょう。
飲み食いすること
何かを食べたり飲んだりする時、 食材や料理自体を食べるという時は eat や drink でもいいですが、昼食や夕食のような食事という行為のことを eat lunch/dinner というとやや不格好なので(使う時もありますが)、そういう場合 have を使ってみましょう。料理や食材に have を使うとその食べ物・飲み物をたしなむ印象があるので、食事の時などに使うといいでしょう。
- have lunch
- have a drink
「得る、取り入れる」の take
Take は have や make 以上にいろいろな意味があると言ってもいいくらいよく使われる単語です。是非覚えて活用しましょう。
物を取る
一番一般的な用法は物を取るという表現だと思います。
- I’ll take the hamburger(私はハンバーガーをもらう→注文する)
- Take your sword(剣を取れ)
摂取する
薬を飲んだり、食事をする時にも使うことができます。食事をする時に take を使うと、have よりもやや事務的な印象があります。
- Take this medicine after supper(この薬を夕食後に飲んでください)
- take a meal(食事をする)
薬を飲む時に drink を使うのはやめましょう。
時間などがかかる
時間がかかる時や何かをするのに物が必要な時、take で表すことができます。
- It takes 1 litter of water to boil this(これを茹でるには1リットルの水が必要だ)
- It takes an hour to get to the station(駅に行くには1時間かかる)
- It took me two days to finish my task(タスクを終わらせるのに2日かかった)
物が必要な場合は、 need を使うこともできます。
授業、休暇などを取得する
物や休暇を取得する時も take が使えます。日本語で「休暇を取る」と言うのと同じですね。
- take a class(授業を受ける)
- take a vacation(休暇を取る)
- I’m going to take a day off next week(来週は1日休むつもりだ)
- I’ll take an exam this weekend(今週末は試験を受ける予定だ)
物を取る(奪う)
日本語と同じで、英語で「取る」を意味する take にも奪う、人から物を取るという意味があります。
- Don’t take life!(命は奪うな!)
- Did you take my money?(私のお金を取りましたか?)
物を盗むという時は steal でもいいですが、take だと手っ取り早いです。
行動をする
Action、step など行動を示す名詞の前に take を付けるとその行動をするという意味で使えます。
- take action(行動を取る)
- take a step(一歩歩く)
- I usually take a walk in the morning(いつも朝に散歩をする)
- I take a shower everyday(私は毎日シャワーを浴びる)
Take a stepは必ずしも前に進むとは限らず、単純にどこかの方向に一歩歩くという意味になります。方向を指定する時は take a step forward/backward/to のように方向を表す単語を付けましょう。
連れて行く、持って行く
物や人をどこかに持っていったり連れて行く時にも使えます。Bring を使うこともできます。
- Could you take me to the site?(現場に連れていってもらえますか?)
- I took my suitcase to the repairer(私はスーツケースを修理屋に持っていった)
一度に全てを使いこなすことはできないかもしれませんが、便利なので是非覚えてみてください。
何も浮かばず困ったら do に逃げろ!
最後は万能の do です。何も言葉が出てこなくて困った時は、とにかくこれだけでも覚えておいて何にでもくっつけてみましょう!無理やりな場合ももちろんありますが、単語だけを並べるよりはぐっと相手に伝わりやすくなります。
この動詞だけは、ここでは全て「何かをする」という意味として紹介するので、表現の種類ごとに分けずにまとめて記載します。とにかく、動作を表す名詞、普通の名詞などなど、言い方が分からず困った時は何にでもつけてみましょう。
- Do a plan(計画を実行する、または作る)
→すでにある計画を実行すると受け取れますが、場合によっては計画を新しく作ることと思われるかもしれないので、他の文脈で補強しましょう。Do a new plan(新しい企画を作る), do plan A(すでにできているプランAを実行する)など。
- Do a meeting(会議をする)
- Do a trip(旅行する)
- Do a call(電話する)
- Do lunch(ランチを食べる)
→この辺の表現はネイティブでも使うことはあります。Do lunch とか dinner は私の周りのカナダ人もよく言います。
- Do the work (作業をする)
- Do presentation(プレゼンテーションをする)
- Do shopping(ショッピングをする)
いかがでしょうか?すぐに全て覚えることは無理かもしれませんが、この動詞5個だけ覚えるだけでもかなりの会話をカバーできることがお分かりではないかと思います。是非覚えて活用してみてください。
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