日本語に多くの外来語があるのと同じように、英語にも日本語から伝わった言葉がたくさんあります。ニンジャ、サムライ、カラテなどなど皆さんもすぐに思い浮かぶものもあると思います。
でも、他にも「改善」や「少し」など、とても英語になっているとは思えない日本語由来の英語もあるって知っていましたか?ここでは、日本の伝統的なもの(ニンジャやカラテなど)を除く一般的な名詞や形容詞で英語になったものを16種類ピックアップしてみました。
実際外国人が使っているのを管理人が見たことがある単語と、管理人は外国人が使うのを見たことはないけど一般的に浸透しているらしい単語の2種類に分けました。
( )の中は、その単語を英語でGoogle検索した時のヒット数です。検索ヒット数が多い=その単語を話題にしている人が多い=海外での認知率が高いということになるので、どの程度知られている単語なのかのある程度の参考になります。ただ、ヒット数は検索するたびに微妙に変わるので、初回検索ヒット数を掲載しています。
実際に外国人が使っているのを聞いた事がある日本語
管理人自身が外国人が言っているのを聞いた事がある日本語由来の英語です。私が日常生活でも聞くくらいなので検索ヒット数もかなり多く、相当浸透している言葉であると予想できます。
Anime(検索結果14億件)
Manga(検索結果10億件)
これも日本発のサブカルですね。海外でも “manga” と言います。なお、欧米では一般に漫画は子供のものだと思われているので、日本に来た外国人は電車で漫画雑誌を読んでいる成人を見て驚くそうです。
Kawaii(検索結果3億2600万件)
カワイイも海外で立派に市民権を得ている日本語です。アメリカでもですが、フランス人は日本のサブカルに対する受容性は特に高いようで、kawaii が大好きです。ただ、外国人ならみんな kawaii が好きなわけではないのでご注意を。あまり誇らしげに kawaii 文化のことを話すと、中にはあまりいい反応を示さない人も。
というのも、日本の kawaii 文化は欧米では子供っぽく見られることがあり、大人がそういった態度やファッションをしていることについて必ずしも肯定的な見方をしない人もいるそうだからです。可愛いが売りのアイドルグループも、海外では日本ほどは受けないそうですね。
単純に、文化の違いだと思います。
Karaoke(検索結果3億件)
カラオケも欧米で広く浸透しているワードの一つです。実際にやったことがあるという人こそ少ないですが、言葉自体は知っている人がかなり多いです。私の海外の同僚は日本に来るたびに「キャリオキ!キャリオキ!!」と二次会でカラオケに行くことをせびってきます。
Emoji(検索結果2億7000万件)
「絵文字」です。昔は “emoticon” (emotion icon の略)などと呼ばれていましたが、今は日本語で “emoji” と呼ばれることが多いです。発音は「イモジ」に近いですね。日本人は本当にサブカルの発信に強いと感心します。
Kobe(検索結果1億5600万件)
「神戸」のことです。日本語というか日本の地名ですが、神戸牛ブランドは世界的にもかなり有名で、私の海外の友人にも牛肉では神戸牛が一番好きだ!と言っている人がたくさんいます。バスケットボール選手のコービー・ブライアンもご両親が神戸牛が好きだっただか何だかで名付けたそうですね。発音は英語圏では「コーベ」ではなく「コービー」です(最初コービービーフと言われて何言ってるのかわかりませんでした)。私の友人にもKobe君がいます。
Tsunami(検索結果8200万件)
2011年の大震災以来世界に急速に広まった言葉ですね。海外ではレストランや商品の名前にすることもあるようで困り物ですが、良くも悪くもこの言葉の認知度は世界中で非常に高いようです。
Typhoon(検索結果5700万件)
「台風」ですね。日本語起源だと言う人もいますが、私は本当は中国語じゃないかと思っています(中国語では “tai fung” なので)。これはやっぱりアジア太平洋近海で起こる熱帯の嵐のことを指してよく使われます。ただ、これだけ多くの人口に影響のある現象にしては検索ヒット数が案外少なかったです。英語では台風を含む熱帯の嵐のことを総称して tropical cyclone と言うので、そちらの方が多く使われるのかもしれません。
Sudoku(検索結果3800万件)
最近日本では「ナンプレ」と呼ばれていますが、元々「数独」と呼ばれていた数字のパズルゲームのことです。ヨーロッパ、特にパズルゲームが大好きなドイツ人の間ではもっぱら “Sudoku” と呼ばれており、私のドイツ人の友人もみんな「Sudoku やろうよ!」と言ってきます。
このゲーム、私はずっと日本の数独が起源だと思っていたのですが、何と元は英語の “Number Place” が由来だとのこと!!今回調べて初めて知りました。元々アメリカの会社が “Number Place” として発売していたのを、日本の会社が「数独」として日本で再発売したということで、後発である日本の「数独」という言葉の方が本家より世界中で知られるようになったようです。
Kikkoman(検索結果310万件)
「醤油」の代名詞として東南アジア中心によく使われるようです。検索ヒット数は多くないですが、ミクロネシア諸島(例:パラオ)など醤油との親和性が高い料理を食べつつ元々醤油がなかった地域でよく使われる傾向にあるように思います(英語圏じゃないけどタヒチでも言っている人がいたような?)。一方、中国やタイなどでは日本語の外来語を使わなくても元々醤油やそれに近い調味料があるので、 Kikkoman とはあまり言わないのではないかと思います。
実際聞いた事はないが海外で使われているらしい日本語
管理人は実際に外国人が使っているのを聞いたことはありませんが、海外ではけっこう使われているらしい日本語起源の単語をピックアップしました。こちらはやはり誰でも知っている単語ではないようで検索ヒット数も少なめです。
Rickshaw(検索結果2600万件)
リックショー。何だか分かりますか?これだけ聞くと知らない英単語のようにしか聞こえませんが、何と日本語の「人力車」が短くなってできた英単語だとのことです。私も今回初めて知って驚きました。本当に使ってる人いるのかなあ・・・と思いましたが、ぐぐると2600万件もヒットするので案外よく使われているのかもしれません。
Kaizen(検索結果1650万件)
実際使っている人は見たことがありませんが、日本人が物事を改善する姿勢は見習うべきとして元はトヨタが広めたと言われている言葉です。私の周りでは英語でも普通に improvement と言っているので、kaizen は製造業など特定の業界だけで使われているのかもしれません。
Umami(検索結果1330万件)
日本の味覚である「旨味」ですが、この10年ほどで海外でも急速に広まり、今ではかなり一般的な英語になっています。
何で日本語がそのまま英語になったかというと、欧米人は日本人ほど敏感にアミノ酸の味を判別することができず、元々あまり認識されていなかった味覚なんだそうです。それが近年の和食ブームも手伝って、日本では旨味という未知の味覚があるらしい!ということで広まったようですね。
Mottainai(検索結果71万件)
よく、日本の勿体無いの精神を見習うとしてアフリカなどで使われているらしいですが、私は実際耳にしたことはありません。確かに英語には元々存在しない言葉ですが、物を大切にするのはいいことですね。Google検索のヒット件数は71万件ちょっとなので、そこまでメジャーな言葉ではないようです。
Karoshi(検索結果64万件)
この言葉も、日本人は非常に長い時間働くということを表すものとして海外でも知られているようです。日本の思想(長時間労働は正義)や文化(会社には滅私奉公するもの)を反映する現象ですね。
最近海外でもよくニュースにもなっているのでGoogle検索ヒット数はもう少し多いかと思いきや、意外と少なかったです。
Skosh(検索結果17万件)
最後は番外編。戦後?にできた言葉です。日本語の「少し」が転じて英語になったそうで、意味も「少し」だそうです。”A skosh” といった使い方をするそうですが(a little の要領ですね)、検索ヒット数も少ないので本当に今でも使っている人がいるのかどうか疑問です。
いかがでしょうか?「人力車」、「少し」などまさか英語になっているとは思いもよらない単語があったのではないかと思います。私も今回調べて初めて知ったものがいくつもあって驚きました。あまり実際の英語で使うことはない単語でも、知っておくと話のネタにはなるかもしれませんね。